Noriko Mazda Kura


『意識を綴る。』

Lwipの今作品では、パフォーマンス作品『天使病』を物語の中心に据え、過去、現在、未来をまたぎながら、

それに付随して起こる連鎖のエネルギーを小説のように綴ることを試みた。

 

今、わたしたちが存在する『この瞬間』はどこに行くのだろう。

今という時間はここに確かにあったのに。

掴むことも、証明することも難しいように思う。

 

2020年10月、コロナ渦の中ドイツ・ハンブルグの私のアトリエでもあった旧税関の建物で行ったパフォーマンス『天使病』。

翌月11月にはこの建物は取り壊されることが決まっていた。

その直前に行われたパフォーマンスだ。

この場所が快く生まれ変われるように、という思いは作品の計画を進める中で出てきた。

そうしているうちに墓を模したオブジェを作りはじめた。

私は2020年の10月16日、

旧税関の建物の墓のオブジェが並ぶ屋根の上、詩を読んで、絵を描いて、歌った。

今は跡形も無いその場所で、そのパフォーマンスの最中、

私は確かに「その場所」の聞こえるはずのない「声」を聞いた気がした。

 

過去のエネルギーは確かに、存在する。

いや、現在進行形で存在し続ける。

今と過去のエネルギーそして未来は常に綱引きをするように関係しあっている。と、私は信じることにした。

 

過去、現在、未来をまたぎ、作品を通して起こるエネルギーの連鎖、意識のつながりをこのインスタグラムで綴る。

 

Spelling consciousness.

Lwip's current work places the performance Angel Sickness at the centre of a narrative that straddles past, present and future, and attempts to write like a novel about the chain of energy that accompanies it.

 

Where is the 'this moment' we exist in now going?

The present time was here, but it is already gone.

I think it difficult to grasp and to prove.

 

In October 2020, in the midst of the corona vortex, I gave a performance called "Angel syndrome " in Hamburg, Germany, in the building of the old customs house which was also my studio.

The following month, in November, it was decided that the building would be demolished.

This performance took place just before that.

The idea that this place could be reborn as a happy place came to me as I was working on the piece.

In the meantime, I started to make objects that resemble graves.

On the 16th of October 2020 I gave a performance of poetry, drawing and singing on the roof of the old customs building, where the grave objects stand.

In the middle of that performance, in a place where there is no trace of it now, I thought I heard the unheard “voice“ of "the place".

 

The energy of the past does, indeed, exist.

No, it continues to exist in the present.

The present, the past and the future are in a constant tug of war.

I believe in this.

 

In this Instagram, I write about the chain of energy and consciousness that occurs through my work, spanning the past, present and future.

Noriko Mazda Kura

 

1985年長崎出身。2011年多摩美術大学絵画領域修士課程卒業。2016年度よりドイツに移住、活動。作品は主に絵画や空間作品、パフォーマンス等の作品形態をとり、身体的な表現を多く用いている。

 

近年では「場との対話」そして「存在への祝福」をテーマに作品を制作。
私たちの世界のあらゆる『存在』と『存在』が関係し影響しあってできるその時間や空間という意味での『場』。その『場』においてアートを通した『対話』を試みている。「祝福」というテーマでは、私たちはなぜここに存在するのか、また本当に存在しているのか。しかし誰も私たちが存在するのかは証明はできない。という疑問からはじまった。けれども「今」私たちはここに存在していることを信じ、そして祝福したい。という思いを持って『存在への祝福』をテーマにしている。また近年の多くの作品ではそれらテーマと絡めて土地のもつ背景や歴史、またそこで過ごした自身の経験からのインスピーレーションを受け作品作りを行なっいる。

 

​近年の主な作品

2020年「Angel Syndrom」Altes Zollamt, Hamburg Germany
2019年「Who am I, Who I am」Process -Space Art Festival Plovdiv Bulgaria
2017年「Living Colors」White Box, Munich Germany

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